NEC（東京都港区）はアイシン（愛知県刈谷市）と共同で、AIとデジタルヒューマン技術を融合した「NEC Personal Consultant」の開発に着手した。12月より金融業界を皮切りにサービス提供を開始し、他業種への展開も予定している。

デジタルサービスの普及に伴い、ITリテラシーや言語の壁によりサービスを十分に利用できない顧客が存在する。NECは、個々の顧客に合わせた情報提供を可能にするAIシステムで、テクノロジーの恩恵を広げることを目指す。

「NEC Personal Consultant」は、NECの生成AIと生体認証技術を組み合わせ、アイシンのマルチモーダル対話エージェントと連携することで、自然なコミュニケーションを実現する。NECは、顔認証技術を用いた信頼性の高い本人確認や、対話を通じたサービス提供を可能にする。

今後、NECは認証技術の適用範囲を広げ、パートナーAIシステムの活用領域を拡大する計画だ。また、デジタルヒューマンの安全な利用に向けた倫理やガバナンスの提言も行う。金融業界をはじめ、多様な業界への適用を検討し、テクノロジーの恩恵を受ける社会の実現に貢献する。