NTTテクノクロス（東京都港区）は、コールセンターAIプロダクト「ForeSight Voice Mining」に、生成AIを用いたカスタマーハラスメントを早期に検知する新機能を年明けに製品化する予定だ。カスハラは従業員の心理的負担を増大させ、業務効率の低下や離職リスクを高めるため、迅速な対応が求められている。

従来の「ForeSight Voice Mining」は、登録されたキーワードを検知し、管理者へ共有する機能を提供していたが、カスハラの検知には限界があった。新機能では、生成AIが会話の流れからカスハラを検知し、管理者にアラートを通知する。これにより、オペレーターの負担を軽減し、カスハラ対策に役立てることが可能になる。

新機能では、厚生労働省のマニュアルを参考に、生成AIがキーワードだけでなく過剰な要求や不当な言いがかりも検知する。カスハラが検知された際には、管理者へ通知され、オペレーターへの対応方法のアドバイスや応対支援が行われる。

NTTテクノクロスは、AIの活用により、カスハラの予知・予測にも取り組むなど、コールセンターのオペレーターが安心して業務に取り組める環境づくりに貢献していく方針だ。「ForeSight Voice Mining」は、音声認識や感情分析、言語解析技術を用いたAIプロダクトで、コールセンターの応対力向上と顧客体験の向上を実現している。