Oracle Cloud Infrastructure (OCI) は、 Oracle CloudWorld カンファレンスで、NVIDIA Blackwell プラットフォーム統合を特徴とするゼタスケールの OCI Supercluster を発表しました。この強力なコンピューティング リソースは、100,000 個を超える NVIDIA GPU を搭載し、エンタープライズ AI モデルのトレーニングと展開を強化するように設計されています。Supercluster は、オンプレミスやさまざまなクラウド環境を含む柔軟な展開オプションを提供し、来年の前半に利用可能になる予定です。

Oracleはカンファレンスで、生成型 AI アプリケーションの強化を目的とした NVIDIA GB200 NVL72 液冷ベアメタル インスタンスも発表しました。これらのインスタンスは大規模なトレーニングに対応しており、大規模な AI モデルのリアルタイム推論を処理できます。さらに、OCI は、複数の GPU を接続して高性能な AI 推論およびトレーニング タスクを実行する NVIDIA HGX H200 インスタンスを近日中に提供する予定です。

OCI は AI 機能をさらに拡張し、ミッドレンジ AI、NVIDIA Omniverse、視覚化などのさまざまなワークロード向けに NVIDIA L40S GPU アクセラレーション インスタンスの一般提供を発表しました。Oracle のエッジ オファリングも、NVIDIA GPU でサポートされ、遠隔地を含むさまざまな導入シナリオに適したスケーラブルな AI ソリューションによって強化されています。

こうした進歩の実際的な応用を強調し、Reka などの企業は OCI スーパークラスターを活用して高度な AI モデルを開発しています。Reka の CEO である Dani Yogatama 氏は、複雑なインタラクションが可能なエンタープライズ エージェントの構築において、NVIDIA GPU アクセラレーション インフラストラクチャが提供する効率性と拡張性を強調しました。

Oracle の Autonomous Database は、データ処理ワークロードを高速化し、 Oracle Machine Learning ノートブックを強化する NVIDIA GPU サポートの恩恵を受ける予定です。Oracle CloudWorld でのデモでは、 Oracleデータベース内でのベクトル埋め込みやグラフ インデックス生成など、生成 AI パイプラインにおける NVIDIA GPU の可能性が紹介されました。

NVIDIA とOracle は、データ所在地要件に対応し、世界規模で主権 AI インフラストラクチャを提供することにも注力しています。ブラジルの Wide Labs や日本の野村総合研究所は、OCI のインフラストラクチャを使用して、現地のデータ主権法に準拠した AI モデルを開発している組織の例です。

AI の実装を検討している企業は、 Oracle Cloud Marketplace で入手可能な NIM マイクロサービスや cuOpt などの NVIDIA のソフトウェア スイートを活用できます。これらのツールは、生成 AI の導入と複雑な自動ワークフローの作成を容易にします。

Oracle CloudWorld 2024 の参加者は、NVIDIA に加わり、グローバル組織向けの AI の推進とデータ処理の高速化における両社の共同の取り組みについて検討することができます。このイベントでは、NVIDIA のコンピューティング プラットフォームによる AI パフォーマンスの解放に関するセッション、デモンストレーション、基調講演が予定されています。